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【令和8年度版】人材開発支援助成金(障害者職業能力開発コース)とは?障害者の職業訓練施設を設置・運営すると費用の3/4・最大5,000万円が助成!申請要件と手続きの流れを西宮の社労士が解説


「障害者向けの職業訓練施設を設置したいが、費用が高くて躊躇している」——そんな事業主・事業主団体の方に、ぜひ知っていただきたい制度があります。

人材開発支援助成金(障害者職業能力開発コース)は、障害者の職業能力を開発・向上させるために職業訓練を継続的に実施する施設の設置・運営を行う事業主等を対象に、その費用の3/4、最大5,000万円を助成する制度です。

令和6年4月からは支給業務が独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構(JEED)に移管されており、現在はJEEDを通じて申請します。本記事では、制度の概要から申請のポイントまで、西宮の社労士が詳しく解説します。

この記事でわかること

  • 人材開発支援助成金(障害者職業能力開発コース)の目的と概要
  • 助成対象となる訓練生・事業の要件
  • 施設設置・運営費それぞれの助成額と助成率
  • 申請窓口と手続きの流れ
  • 申請前に押さえておきたい注意点

制度の目的と概要

人材開発支援助成金(障害者職業能力開発コース)は、障害のある方が職業生活を送るために必要な能力を開発・向上させることを目的とした国の助成制度です。

具体的には、障害者を対象とした教育訓練を継続的に実施する施設(職業訓練施設)の設置・整備や、施設の運営費用に対して助成が行われます。特例子会社・NPO法人・社会福祉法人など、さまざまな事業主や事業主団体が活用できます。

令和6年4月1日から、本コースの支給業務は厚生労働省(労働局)から独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構(JEED)に移管されています。現在の申請窓口はJEEDになりますので、最新情報はJEEDのウェブサイトもあわせてご確認ください。

助成対象となる訓練生の要件

本コースで訓練を受けられる「対象障害者」は、以下の①障害の種類と②手続き要件の両方を満たす方です。

① 障害の種類

  • 身体障害者
  • 知的障害者
  • 精神障害者(発達障害者を含む)
  • 高次脳機能障害のある者
  • 難治性疾患を有する者

② 手続き要件

ハローワーク(公共職業安定所)に求職申込みを行い、ハローワーク所長から職業訓練受講通知書の発行を受けていること。

訓練事業の10の要件

助成対象となる訓練事業は、以下の10項目すべてを満たす必要があります。

要件 内容
① 運営管理者 障害者能力開発について5年以上の実務経験を有する者が担当
② 訓練期間 6ヶ月以上2年以内
③ 訓練時間 6ヶ月間で700時間を基準(1日5〜6時間)
④ 実技比率 訓練全体の5割以上が実技訓練であること
⑤ 訓練科目 労働市場において雇用機会が大きい科目であること
⑥ 施設外実習 雇用関係を伴わず、実践的な内容であること
⑦ 受講人数 身体障害者:約10人、その他障害者:5〜10人程度
⑧ 訓練担当者 受講者約5人につき1人の専任担当者を配置
⑨ 安全衛生 災害補償措置を含む十分な配慮を行うこと
⑩ 費用 教科書・教材費以外は受講者に無料で提供

助成額・助成率

本コースの助成は、①施設・設備の設置・整備費と②運営費の2種類に分かれています。

① 施設・設備の設置・整備・更新

区分 助成率 上限額
施設・設備の設置・整備 対象費用の3/4 5,000万円
施設・設備の更新 対象費用の3/4 1,000万円

なお、施設・設備は事業主等の自己所有であることが必要で、賃借した施設・設備は対象外です。また、受給資格認定日から1年以内に設置・整備が完了していることも要件となります。

② 運営費

対象障害者の種別 助成率 月額上限(1人あたり)
重度身体障害者・重度知的障害者・精神障害者等 対象費用の4/5 17万円
その他の障害者 対象費用の3/4 16万円

訓練時間の80%以上を受講した訓練生については、人数分の運営費が支給されます。80%未満の場合は受講率に応じた按分支給となります。

就職実績加算

訓練修了・中退後90日以内に雇用保険被保険者として就職(または障害福祉サービス利用者として雇用)した訓練生については、重度障害者等1人につき10万円が加算されます。就職実績を高めることで、訓練施設への加算支給を受けられます。

申請の流れ

現在、本コースの支給申請はJEED(独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構)が担当しています。申請の大まかな流れは以下のとおりです。

  • STEP1:訓練計画・施設整備計画を策定する
  • STEP2:受給資格認定申請(様式第1号等)をJEEDに提出する
  • STEP3:受給資格認定後、施設の設置・整備を実施する(1年以内)
  • STEP4:訓練開始後、運営費の支給申請(様式第6号等)を行う
  • STEP5:訓練終了後、実績報告書(様式第13〜22号)を提出する

主な申請書類はExcel・Word形式で用意されており、厚生労働省またはJEEDのウェブサイトからダウンロード可能です。

申請前に確認すべき注意点

雇用関係助成金の共通要件を満たしていることが前提です。主な共通要件として以下を確認してください。

  • 雇用保険の適用事業主であること
  • 労働保険料の未納がないこと
  • 過去に助成金の不正受給がないこと
  • 反社会的勢力でないこと

また、申請様式は令和5年6月26日および令和6年6月17日に改正されているため、必ず最新版の様式を使用してください。旧様式での申請は受理されない場合があります。

要件が複雑なため、申請前に管轄のJEEDへの相談を強くお勧めします。

まとめ:障害者の職業自立を支援する大型助成制度

人材開発支援助成金(障害者職業能力開発コース)は、障害のある方の「働く力」を育てる訓練施設に対して、施設設置費用の最大3/4・上限5,000万円という大型の助成を行う制度です。NPO法人、社会福祉法人、特別支援学校、事業会社の特例子会社など、障害者の職業訓練に取り組む事業者にとって、活用価値の高い制度といえます。

訓練生が就職につながれば就職実績加算も受けられるため、訓練施設の運営コストを大幅に圧縮しながら障害者雇用の促進に貢献できます。

令和6年4月からはJEEDへの移管により手続き窓口が変わっていますので、最新情報は必ずJEEDにご確認ください。申請要件や手続きについてご不明な点があれば、西宮の社労士事務所(srtakeda.com)へお気軽にご相談ください。


参考・出典:
厚生労働省「人材開発支援助成金(障害者職業能力開発コース)」
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/kyufukin/shougai_trial_00002.html


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