「採用してみたいけど、この人に長く働いてもらえるか不安…」
そんな悩みを抱える中小企業の経営者・採用担当者の方に、ぜひ活用していただきたい制度があります。
それが、トライアル雇用助成金(一般トライアルコース)です。
この助成金は、就職に不安を抱える求職者を「まずは3か月間試しに雇ってみる」制度を活用した事業主に対して、月額最大5万円(最長3か月間)を支給するものです。
採用リスクを軽減しながら、優秀な人材を確保できる可能性がある、中小企業にとって非常に使いやすい制度です。
トライアル雇用助成金とは?制度の概要
トライアル雇用助成金(一般トライアルコース)は、職業経験の不足や離転職の繰り返しなど、就職が困難な状況にある求職者をハローワーク等の紹介で試行雇用(トライアル雇用)した事業主に、助成金を支給する制度です。
制度の目的は、求職者が早期に安定した雇用に就けるよう支援し、企業側も採用のミスマッチを減らすことです。トライアル期間は原則3か月で、その後は無期雇用(正社員・無期パートなど)への移行を前提としています。
対象となる求職者の要件
トライアル雇用の対象となるのは、以下の要件をすべて満たす求職者です。
- 週30時間以上の無期雇用を希望している
- ハローワークまたは民間職業紹介事業者に求職申込をしている
- 安定した職業や事業を営んでいない(在学中でない)
- 以下のいずれかに該当する「就職困難な状況にある」こと:
- 過去2年以内に2回以上の離職・転職を経験している
- 離職期間が1年を超えている
- 妊娠・出産・育児を理由に離職し、1年以上無職の状態にある
- 60歳未満で、ハローワークの個別支援を受けている
- 生活保護受給者・ホームレス・生活困窮者など「特別な配慮を要する者」
ポイントは、必ずしも「ブランクが長い方だけ」が対象ではないことです。2年以内に2回以上の転職経験がある方も対象になりますので、意外と幅広い求職者を採用する際に活用できます。
支給額はいくら?
支給額は次のとおりです。
| 対象者の区分 | 月額支給額 | 最大支給額(3か月) |
|---|---|---|
| 通常の対象者 | 40,000円 | 120,000円 |
| 母子家庭の母または父子家庭の父 | 50,000円 | 150,000円 |
助成金はトライアル雇用終了後に一括で申請します。実際の就労日数によって調整されることがあります。
たとえば通常の方を1人採用し、3か月間トライアル雇用を実施した場合、12万円が受給できます。
雇入れの条件・注意点
トライアル雇用として認められるには、いくつかの条件があります。
- ハローワーク等の紹介による雇用であること(自社での直接応募はNG)
- 週30時間以上の所定労働時間を設定すること
- トライアル期間は原則3か月
- 無期雇用(正社員・無期パートなど)への移行を前提とした採用であること
なお、同じ事業所で過去にトライアル雇用を経験した方や、過去1年以内に解雇・退職勧奨を受けた方などは対象外となる場合があります。ハローワークに事前に確認することをおすすめします。
申請の流れ
トライアル雇用の手続きは次のステップで進めます。
- 求人票の作成・提出:ハローワークにトライアル雇用対応の求人を出す
- ハローワークから紹介状の発行:トライアル雇用対象の求職者が紹介される
- 雇入れ:採用内定後、ハローワークに「トライアル雇用実施計画書」を提出
- トライアル期間(最長3か月):通常通り勤務してもらう
- トライアル終了後に申請:「トライアル雇用助成金支給申請書」を労働局・ハローワークへ提出
- 支給:審査後、指定口座に振込
電子申請にも対応していますので、忙しい中小企業でも申請しやすくなっています。
こんな場面で活用できます
トライアル雇用助成金は、次のようなケースで特に効果的です。
- 長いブランク後に再就職を目指す方を採用したいが、パフォーマンスが未知数で迷っている
- 転職回数が多い方だが、スキルや意欲は高そうで採用を検討している
- ひとり親(母子家庭・父子家庭)の方の採用を検討している(加算あり)
- 正社員採用の前段階として、まず3か月間働いてもらってから判断したい
「この人はどんな働きぶりか見てから決めたい」という事業主の気持ちと、「まずは職場に慣れてから自分を証明したい」という求職者の気持ち、双方にとって合理的な制度です。
まとめ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 制度名 | トライアル雇用助成金(一般トライアルコース) |
| 支給対象 | 就職困難な求職者をトライアル雇用した事業主 |
| 支給額 | 月額4万円(母子・父子家庭は月額5万円) |
| 支給期間 | 最長3か月 |
| 最大受給額 | 12万円(母子・父子家庭は15万円) |
| 主な要件 | ハローワーク等の紹介、週30時間以上、無期雇用前提 |
トライアル雇用助成金は、採用リスクを軽減しながら人材確保のチャンスを広げられる制度です。ハローワークに求人を出す際、ぜひトライアル雇用対応の求人として登録してみてください。
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