「テレワークを導入したいけれど、費用や手間が心配……」「在宅勤務制度を整えたいが、どこから始めればよいかわからない」——そんな中小企業の事業主の方に、ぜひ知っていただきたい制度があります。
それが、人材確保等支援助成金(テレワークコース)です。テレワーク制度を新たに導入・実施拡大した中小企業が、一定の実績を達成すると最大35万円が支給される助成金です。令和8年4月1日には支給要領が改正され、内容が更新されています。
テレワークコースとはどんな助成金?
テレワークコースは、テレワーク(在宅勤務・サテライトオフィス勤務等)を制度として導入・実施し、労働者の人材確保や雇用管理改善に効果をあげた中小企業事業主を支援する助成金です。
単に「テレワークしました」というだけでなく、就業規則の整備・研修・コンサルティングなど適切な環境整備を行ったうえで、実際にテレワークを実施した実績が求められます。
支給額はいくら?
支給は2段階で行われます。
| 助成の種類 | 支給額 |
|---|---|
| 制度導入助成 | 1企業につき20万円 |
| 目標達成助成(通常) | 1企業につき10万円 |
| 目標達成助成(賃金増加要件あり) | 1企業につき15万円 |
最大合計:35万円(制度導入助成20万円+目標達成助成15万円)
※賃金増加要件:評価期間開始から1年以内に、対象労働者の賃金を5%以上増加させること
対象となる事業主の条件
以下の条件をすべて満たす中小企業事業主が対象です。
- テレワークを新規で導入、または実施を拡大する事業主
- 雇用保険の適用事業主であること
- 過去にこの助成金を受給していないこと(新規導入事業主の場合)
- 雇用関係助成金共通の受給要件を満たすこと
申請の流れ
- 計画の策定・届出:テレワーク実施計画を作成し、管轄の都道府県労働局またはハローワークに届け出る
- 環境整備の実施:就業規則・労働協約の改定、テレワーク研修・コンサルティングの実施など(評価期間開始前3ヶ月以内に実施)
- テレワークの実施:評価期間中に対象労働者がテレワークを実施し、実績基準を達成する
- 制度導入助成の申請:実績達成後、支給申請書を管轄の都道府県労働局に提出
- 目標達成助成の申請:評価期間終了後、離職率等の目標達成を確認してから申請
よくある失敗パターン
テレワークコースで申請が通らないケースには共通した原因があります。
- 就業規則にテレワーク規定がなく、制度として整備されていない
- テレワーク実施の記録(実施日・対象者・業務内容など)が不十分
- 実績基準の達成を事前に確認せずに申請してしまった
- 計画届を提出する前に環境整備を始めてしまった
「テレワークをやっていれば大丈夫」ではなく、書類と実績の両方を整えることが申請成功のカギです。
まとめ
人材確保等支援助成金(テレワークコース)は、テレワーク制度を適切に整備・実施した中小企業が受け取れる助成金です。最大35万円の支給を受けながら、優秀な人材の確保や離職率の低下にもつなげることができます。令和8年4月に支給要領が改正されたばかりですので、最新情報を確認したうえで申請準備を進めましょう。
「自社の状況で申請できるか確認したい」「申請書類の準備を手伝ってほしい」という方は、お気軽に当事務所(西宮市の社会保険労務士事務所 武田SR事務所)にご相談ください。




