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【令和7年度】協会けんぽの傷病手当金、精神疾患が8万件に迫る!増加傾向とメンタルヘルス対策・企業の対応を西宮の社労士が解説


全国健康保険協会(協会けんぽ)が令和7年度に精神疾患を理由に支給した傷病手当金の件数が、7万9,825件(前年度比9,486件増)に上ったことが分かりました。令和5年度以降は年間約1万件のペースで増加しており、職場のメンタルヘルス問題は深刻化の一途をたどっています。この記事では、傷病手当金の基本的な仕組みから最新の給付状況、そして企業が取るべき対策まで、西宮の社労士がわかりやすく解説します。

傷病手当金とは?基本的な仕組みをおさらい

傷病手当金とは、健康保険に加入している会社員・パート・アルバイトが、病気やケガで仕事を休み、給与が支払われない(または減額された)場合に健康保険から支給される手当金です。

  • 待機期間:連続して3日間仕事を休んだ後(待機期間)、4日目から支給開始
  • 支給額:標準報酬日額の3分の2(約67%)
  • 支給期間:同一の傷病につき支給開始日から通算1年6ヶ月
  • 対象者:健康保険の被保険者(国民健康保険は対象外)

精神疾患(うつ病・適応障害・不安障害など)も支給対象となるため、メンタルヘルス不調による長期休業の場合も活用されます。

令和7年度の最新データ:精神疾患が全体の4割超に

協会けんぽが公表した令和7年度の給付状況によると、精神疾患による傷病手当金の状況は以下の通りです。

項目 令和7年度 前年度比
精神疾患による支給件数(合計) 7万9,825件 +9,486件増
うち男性 3万5,698件 +3,237件増
うち女性 4万4,127件 +6,249件増
全体に占める割合(件数ベース) 41.3% ―
全体に占める割合(金額ベース) 45.3% ―
総支給件数(全傷病) 19万3,435件 ―
総支給金額(全傷病) 374.3億円 ―

注目すべきポイントは次の3点です。

  1. 8万件に迫る勢い:令和5年度以降、毎年約1万件のペースで増加しており、近い将来8万件を突破することが確実視されています。
  2. 全体の4割以上を精神疾患が占める:件数ベースで41.3%、金額ベースでは45.3%と、傷病手当金のほぼ半分が精神疾患によるものになっています。
  3. 女性の増加が顕著:前年度比で女性は6,249件増と男性(3,237件増)の約2倍のペースで増加しています。

なぜ精神疾患による傷病手当金が増えているのか?

増加の背景には、複合的な要因があります。

  • 職場環境の変化:テレワーク普及に伴うコミュニケーション不足・孤立感、長時間労働・業務の複雑化
  • メンタルヘルスへの認識向上:「うつ病は病気」という社会的理解が広まり、受診・休職しやすくなった
  • 診断基準・申請手続きの整備:医療機関での診断が適切に行われ、申請件数が増加
  • 女性の就業率上昇:働く女性が増えた分、被保険者数も増え、件数増に繋がっている側面もある

企業への影響:社会保険料・職場環境の両面で対策が必要

従業員が精神疾患で長期休職すると、企業にはさまざまな影響が生じます。

1. 直接的なコスト面の影響

  • 休職中の社会保険料(健康保険・厚生年金)は会社負担分が継続発生
  • 代替要員の採用・派遣コスト
  • 復職支援のための人事・管理コスト

2. 法的義務としてのストレスチェック制度

常時50名以上の労働者を雇用する事業場では、毎年1回のストレスチェック実施が義務付けられています(労働安全衛生法第66条の10)。令和7年4月からは50人未満の事業場にも義務化が拡大される方向で法改正の議論が進んでいます。

3. 企業が取るべきメンタルヘルス対策

厚生労働省が推奨する「4つのケア」を参考に、職場全体で対策を進めることが重要です。

ケアの種類 主な実施者 具体的な取り組み
セルフケア 従業員本人 ストレスへの気づき、相談窓口の活用
ラインによるケア 管理職・上司 部下の変化への気づき、早期相談・対応
事業場内産業保健スタッフによるケア 産業医・衛生管理者 相談対応、職場復帰支援
事業場外資源によるケア EAP・外部相談機関 専門的カウンセリング、医療機関との連携

休職から復職まで:企業が知っておくべき手続きの流れ

精神疾患による休職が発生した場合の一般的な流れは以下の通りです。

  1. 休職開始:就業規則の休職規定を確認し、休職命令または本人申請で休職開始
  2. 傷病手当金の申請:会社が証明欄を記入し、従業員が協会けんぽへ申請(毎月申請が基本)
  3. 定期的な状況確認:個人情報に配慮しつつ、主治医の意見書等で状態を確認
  4. 復職可否の判断:主治医の診断書・産業医の意見をもとに判断(いきなり元の業務は避ける)
  5. 試し出勤・復職支援:段階的な業務復帰(リワーク)を推進
  6. 再発防止策の検討:職場環境・業務量・人間関係の見直し

西宮市内の企業経営者・人事担当者の方へ

「うちの社員がメンタル不調で長期休職になった」「傷病手当金の申請手続きがよくわからない」「ストレスチェックを実施したいが何から始めればいいか」といったお悩みは、当事務所にご相談ください。

西宮市・芦屋市・宝塚市・尼崎市をはじめとした阪神間の企業様の労務管理をサポートしています。メンタルヘルス対策の就業規則整備、産業医との連携サポート、傷病手当金申請の書類確認など、幅広くご対応いたします。

まとめ

令和7年度の協会けんぽデータが示す通り、傷病手当金における精神疾患の占める割合は着実に高まっており、もはや「他人事」ではありません。企業規模の大小を問わず、メンタルヘルス対策は経営上の重要課題です。

  • 精神疾患による傷病手当金は7万9,825件(前年度比+9,486件)で8万件に迫る
  • 全体の4割超(件数41.3%、金額45.3%)を精神疾患が占める
  • 女性の増加ペース(+6,249件)が男性(+3,237件)を大きく上回る
  • 企業はストレスチェック・4つのケア・復職支援の整備が急務

ご不明な点がございましたら、お気軽に西宮市の社会保険労務士事務所・竹田SR事務所(srtakeda.com)へお問い合わせください。

※本記事は全国社会保険労務士会連合会が提供するニュース(出典:労働新聞社、2026年10月27日付)をもとに、当事務所が独自に解説を加えたものです。


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