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両立支援等助成金(育児休業等支援コース)とは?従業員の育休取得・職場復帰で最大60万円を受け取れる制度を社労士が解説


「育児休業を取りたいと言われたけど、会社への負担が心配…」——そんな中小企業の経営者・人事担当者の方に、ぜひ知っていただきたい助成金があります。

それが両立支援等助成金(育児休業等支援コース)です。従業員が育児休業を取得・復帰する際に、会社がしっかりサポートした場合、最大60万円(中小企業)の助成を受けることができます。

1. 両立支援等助成金(育児休業等支援コース)とは?

両立支援等助成金は、仕事と家庭の両立支援に積極的に取り組む事業主に支給される助成金です。その中の育児休業等支援コースは、育休取得・職場復帰の支援プランを作成し、従業員が育休を取得した後に職場復帰した場合に支給されます。

支給対象は中小企業のみ(常時雇用する労働者が300人以下)で、大企業は対象外です。

2. 助成額

助成は2段階で支給されます。

支給タイミング 助成額(中小企業)
① 育休取得時(育休6か月以上取得) 30万円
② 職場復帰時(育休後に原職等へ復帰し6か月継続雇用) 30万円
合計 最大60万円

※1事業主あたり、対象労働者1人につき上記の助成が受けられます。同一の事業主で1年度5人まで支給対象となります。

3. 受給の主な要件

(1)育休取得・復帰支援プランの作成(必須・事前に!)

対象の従業員が育休を取得する1か月前までに、業務の引継ぎや復帰後の支援内容を盛り込んだ「育休取得・復帰支援プラン」を書面で作成する必要があります。プランには次の内容が求められます。

  • 業務の整理・引き継ぎの計画
  • 育休中の職場とのコミュニケーション計画(情報提供・面談等)
  • 職場復帰に向けた支援(研修・面談等)の計画

(2)育児休業の取得(連続6か月以上)

対象労働者が連続して6か月以上の育児休業を取得することが必要です(第1期・育休取得時の30万円の要件)。

(3)原職等への職場復帰

育児休業終了後、原職または原職相当職に復帰し、さらに6か月以上継続して雇用されることが第2期(復帰時30万円)の要件です。

(4)その他の共通要件

  • 雇用保険適用事業所であること
  • 育休取得前に継続して1年以上雇用されている労働者であること
  • 就業規則または労働協約に育児休業に関する規定があること

4. 申請の流れ

  1. 育休取得の1か月前まで:支援プランを作成・本人に交付
    面談を実施してプランを書面で作成し、対象者に交付します。
  2. 育休中:業務体制の整備・代替要員の手配
    引き継ぎ計画に沿って業務を分担し、育休期間中の職場運営を整えます。
  3. 育休取得後6か月経過:第1期の支給申請
    育休開始から6か月が経過した後、2か月以内に都道府県労働局またはハローワークへ申請します。
  4. 職場復帰後6か月継続雇用:第2期の支給申請
    原職等に復帰し6か月継続雇用された後、2か月以内に第2期の申請を行います。

5. よくある注意点・失敗例

① 支援プランを育休開始後に作成してもNG

支援プランは育休取得の1か月前までに作成が必要です。「育休に入ってから書いた」では要件を満たさず不支給になります。従業員から育休の申し出があったら、すぐにプラン作成の準備に入ることが重要です。

② 育休6か月未満では第1期の助成なし

育休が6か月未満だった場合(例:3か月で切り上げて復帰など)、育休取得時の30万円は支給されません。ただし職場復帰後の30万円については、別の要件で対応できる場合もありますので、個別に確認が必要です。

③ 申請期限の厳守

各段階に申請期限(2か月以内)が設定されています。育休期間が長いと、第1期申請のタイミングを見落としがちです。日程をカレンダーに登録するなどして管理しましょう。

④ 育休中の就業日数に注意

育休中に一定以上の就業をした場合(いわゆる「育休中就業」)、育休期間のカウントから除外される場合があります。産後パパ育休(出生時育児休業)と組み合わせる場合も、期間の算定方法に注意が必要です。

6. 社労士からのアドバイス

育児休業等支援コースは、「どのタイミングで何をすればいいかわからない」という声が多い助成金です。育休取得から職場復帰まで1年以上かかることも多く、その間に担当者が変わって書類が散逸してしまうケースも見受けられます。

重要なのは「プランの事前作成」と「申請スケジュールの可視化」です。対象者が育休に入る前の段階から社労士に相談し、プランの作成・申請スケジュールの管理をまとめて依頼することをおすすめします。

当事務所では、育休プランの作成から支給申請書の作成・提出まで一括サポートしています。「初めて育休取得者が出た」「手続きをどうすればいいかわからない」という方は、お気軽にご相談ください。

まとめ

  • 両立支援等助成金(育児休業等支援コース)は中小企業(300人以下)のみが対象
  • 育休取得時30万円+職場復帰時30万円で最大60万円を受給可能
  • 育休開始1か月前までに育休取得・復帰支援プランの作成が必須
  • 育休6か月以上取得→復帰後6か月継続雇用が基本要件
  • 各段階の申請期限(2か月以内)を必ず守ること
  • プラン作成・申請スケジュール管理は事前に社労士へ相談を

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