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【令和8年度版】重度障害者等通勤対策助成金「通勤援助者の委嘱助成金」とは?重度障害のある社員の通勤を助ける人を委嘱する費用の3/4を助成する制度を西宮の社労士が解説


「重度障害者を雇用したいが、通勤のサポートをどうすればよいかわからない」「通勤援助者を委嘱する費用が経営の負担になっている」——そんな事業主の皆さんに向けて、今回は重度障害者等通勤対策助成金「通勤援助者の委嘱助成金」をご紹介します。

この助成金は、障害者雇用納付金制度に基づき、独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構(JEED)が運営しています。重度障害のある社員が公共交通機関を使って通勤する際に、通勤を指導・援助する「通勤援助者」に支払う委嘱費用と交通費の一部を助成する制度です。

通勤援助者の委嘱助成金とは?

重度障害のある従業員が公共交通機関を使って通勤する際、慣れるまでの間や状況が変わった際に、専任の「通勤援助者」が付き添い、乗り換えや移動方法を指導・援助することがあります。

この通勤援助者を委嘱するためのコスト(委嘱費用+援助者の交通費)の3/4を助成するのが「通勤援助者の委嘱助成金」です。

重度障害者等通勤対策助成金の全9種類の中でも、特に「人的サポートによる通勤支援」を対象とするユニークな助成金です。

助成対象となる事業主

以下のいずれかに該当する事業主が助成対象となります。

  • 重度身体障害者・知的障害者・精神障害者を雇用する事業主
  • 上記事業主が加入する事業主団体(構成員の従業員を対象に通勤支援を行う場合)

ただし、就労継続支援A型事業所の利用者(雇用型の福祉サービス利用者)を対象とした場合は助成対象外となります。なお、A型事業所の「職員(スタッフ)」を対象とする場合は支給対象です。

助成対象となる障害者(従業員)の要件

支援を受ける従業員は、以下のいずれかに該当する重度障害者等であり、公共交通機関を利用して通勤していることが必要です。

障害種別対象となる障害等級等
身体障害(上肢)2級以上
身体障害(体幹・心臓・腎臓・呼吸器等)3級以上
身体障害(下肢)4級以上
知的障害者療育手帳所持者(機構が定める重度等に該当する者)
精神障害者精神障害者保健福祉手帳所持者

なお、通勤が特に困難と機構が認めた身体障害者についても対象となる場合があります。

助成金額・助成率

助成金額は、以下の費用の合計の3/4が支給されます(上限額あり)。

費用の種類上限額
通勤援助者への委嘱費用(1回あたり)2,000円
通勤援助者の交通費(1月あたり)30,000円

たとえば、通勤援助者に1回3,000円の委嘱費用を支払った場合、助成対象となるのは上限の2,000円の3/4=1,500円となります。

通勤援助者の交通費が月20,000円かかった場合は、20,000円×3/4=15,000円の助成を受けられます。

支給事由(5つのケース)

この助成金の支給対象となるのは、以下のいずれかの事由が生じた場合に実施した通勤支援措置です。

  1. 新規雇用:重度障害者等を新たに雇い入れた場合
  2. 職場復帰:採用後に障害者となった従業員が職場に復帰する場合
  3. 障害の重度化:既存の従業員の障害程度が重くなった場合
  4. 通勤経路の変更:転勤・引越し等により通勤経路が変わった場合
  5. その他:機構が特に必要と認めた場合

これらの事由が生じるたびに申請が可能です。一度申請して支給を受けた後、再度上記の事由が生じた場合には改めて申請できます。

申請の流れ

助成金の受給には、「受給資格認定」→「措置の実施」→「支給申請」という流れが基本です。

  1. 受給資格認定申請:措置を実施する前に、管轄のJEED都道府県支部へ受給資格認定申請書(様式第602号)等を提出し、認定を受ける
  2. 通勤援助の実施:認定後、通勤援助者を委嘱し、援助を実施する
  3. 支給請求:受給資格認定日から2か月以内に支給請求書(様式第622号)等を提出する

申請書類の詳細はJEEDのウェブサイトからダウンロードできます。また、電子申請(e-Gov)を利用することも可能です。

申請先

申請先は、事業所の所在地を管轄する都道府県支部 高齢・障害者業務課です。兵庫県内の事業所であれば、独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構 兵庫支部に申請します。

詳細は、JEEDの公式サイトにある「都道府県支部」ページから最寄りの支部を確認してください。

他の通勤対策助成金との組み合わせ

重度障害者等通勤対策助成金は、通勤援助者の委嘱助成金のほかにも、以下の9種類があります。状況に応じて複数の助成金を組み合わせて活用することも検討してみてください。

  • 重度障害者用住宅の賃借助成金
  • 指導員の配置助成金
  • 住宅手当の支払助成金
  • 通勤用バスの購入助成金
  • 通勤用バス運転従事者の委嘱助成金
  • 通勤援助者の委嘱助成金(本記事)
  • 駐車場の賃借助成金
  • 通勤用自動車の購入助成金
  • 重度訪問介護サービス利用者等通勤援助助成金

まとめ:重度障害者の通勤支援に「人的サポート」を活用できる助成金

重度障害者等通勤対策助成金「通勤援助者の委嘱助成金」は、公共交通機関を使う重度障害のある従業員の通勤に付き添う「通勤援助者」を委嘱するコストを補助する制度です。

項目内容
運営機関独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構(JEED)
助成率費用の3/4
上限(委嘱費用)1回あたり2,000円
上限(交通費)月あたり30,000円
対象障害者重度身体・知的・精神障害者(公共交通機関利用通勤者)
申請先JEED都道府県支部 高齢・障害者業務課
申請期限受給資格認定日から2か月以内

重度障害のある社員が安心して通勤できる職場環境づくりに、ぜひこの助成金を活用してみてください。

助成金の申請手続きや詳細については、西宮の社会保険労務士事務所・SR武田事務所にお気軽にご相談ください。障害者雇用に関する助成金の申請サポートから、雇用管理のアドバイスまで幅広くご支援しております。

参考:JEED 通勤援助者の委嘱助成金ページ


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