「採用したいが、長期間ブランクがある応募者は不安」「障害者雇用を検討しているが、実際に働けるか確かめたい」——そんな採用担当者の不安を解消してくれるのが、トライアル雇用助成金(一般トライアルコース)です。
この助成金を活用すれば、就職困難者を原則3ヶ月間試用雇用し、その間に最大36万円の助成金を受け取りながら、求職者の適性を確認できます。試用期間終了後に本採用するかどうかは、双方の合意で決められます。
本記事では、トライアル雇用助成金(一般トライアルコース)の対象者・助成額・申請手続きについて、社会保険労務士がわかりやすく解説します。
トライアル雇用助成金(一般トライアルコース)とは
トライアル雇用助成金(一般トライアルコース)は、就職困難な求職者をハローワーク等の紹介で試行的に雇用した事業主に対して、助成金を支給する制度です。厚生労働省が実施しており、ハローワーク経由で活用できます。
試用期間は原則3ヶ月(場合により最大6ヶ月)で、この期間中に労働者の職業適性や業務への適応性を確認できます。
対象となる求職者(就職困難者)
次のいずれかに該当する求職者が対象です。
| 区分 | 対象者の例 |
|---|---|
| 長期失業者 | ハローワークに登録している失業期間6ヶ月以上の方 |
| 若年者(45歳未満) | 学卒後未就職・フリーター・ニートなどで就職困難な方 |
| 母子家庭の母等 | ひとり親で就職困難な方 |
| 生活保護受給者 | ハローワーク等の支援を受けている方 |
| 障害者 | 身体・知的・精神障害者(※障害者コースも別途あり) |
ハローワーク、地方運輸局等が紹介した求職者に限ります。自社の求人媒体からの応募者は対象外です。
助成額
トライアル雇用期間(原則3ヶ月)中、対象労働者1人につき月額最大4万円、最大3ヶ月で合計最大12万円が支給されます。
| 対象者 | 月額助成額 | 最大期間 | 最大合計 |
|---|---|---|---|
| 一般求職者 | 月4万円 | 3ヶ月 | 12万円 |
| 母子家庭の母等 | 月5万円 | 3ヶ月 | 15万円 |
| 障害者(重度) | 月8万円 | 3ヶ月 | 24万円 |
対象者が複数いる場合は、人数分支給されます。例えば一般求職者を3名採用した場合は、最大36万円(12万円×3名)を受け取れます。
申請の流れ
- ハローワークに求人票を提出(トライアル雇用を希望することを明記)
- ハローワーク等から求職者を紹介してもらう
- トライアル雇用契約を締結(書面で3ヶ月の試用期間を明示)
- 雇用開始日から2週間以内に「トライアル雇用実施計画書」を提出
- トライアル雇用期間中、毎月の勤務状況を記録
- トライアル雇用終了後2ヶ月以内に支給申請書を提出
申請のポイントと注意事項
ハローワークの紹介が必須
自社の求人サイトや転職エージェント経由の応募者は対象外です。必ずハローワーク等を通じて紹介された求職者を採用する必要があります。
週所定労働時間は30時間以上
対象者は週所定労働時間30時間以上のフルタイムまたはフルタイムに近い雇用が原則です。
試用期間終了後の取扱い
トライアル雇用終了後は、双方の合意に基づいて本採用するかどうかを決めます。本採用しなかった場合でも助成金の返還は不要です。ただし、当初から本採用する意思がない場合は対象外となります。
他の助成金との併用
トライアル雇用終了後に本採用した場合、特定求職者雇用開発助成金と組み合わせることで、さらに多くの助成を受けられる場合があります。
こんな企業に特におすすめ
- 長期ブランクがある求職者を採用したいが、定着性が心配な企業
- 若手人材(フリーター・既卒)を育てながら採用したい企業
- 障害者雇用を初めて検討している企業
- 採用コストを抑えながら人材確保をしたい中小企業
まとめ
トライアル雇用助成金(一般トライアルコース)は、採用のリスクを軽減しながら、就職困難な求職者に働く機会を提供できる優れた制度です。助成金を受け取りながら3ヶ月間の試用ができるため、採用担当者にとっても安心して取り組めます。
ポイントを改めてまとめます。
- 対象者はハローワーク等が紹介した就職困難な求職者
- 月額最大4〜8万円×最大3ヶ月(最大24万円/人)
- 雇用開始から2週間以内に実施計画書を提出
- 本採用しなくても助成金の返還不要
「具体的な申請手続きを教えてほしい」「自社の求人でトライアル雇用が使えるか確認したい」という企業様は、お気軽にたけだリフテック社労士事務所までご相談ください。

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