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早期再就職支援等助成金(再就職支援コース)とは?事業規模縮小で離職する社員の再就職支援を委託すると費用の最大2/3が助成されます


「業績悪化により、やむを得ず一部の社員を解雇・希望退職させなければならない…」「リストラ対象となった社員の再就職を支援したいが、専門的なノウハウがない…」——そんな経営者の方に、ぜひ知っていただきたいのが早期再就職支援等助成金(再就職支援コース)です。

この助成金は、事業規模の縮小等により離職を余儀なくされる労働者に対して、職業紹介事業者に再就職支援を委託した事業主に、委託費用の最大2/3が支給される制度です。リストラ・希望退職・事業所閉鎖などにより離職者が出る場合、この助成金を活用することで企業のコスト負担を大幅に軽減できます。

本記事では、この助成金の対象者・支給額・申請の流れを、社会保険労務士がわかりやすく解説します。

早期再就職支援等助成金(再就職支援コース)とは

早期再就職支援等助成金(再就職支援コース)は、事業規模の縮小・事業所の廃止・合併等の理由で離職を余儀なくされる労働者に対して、再就職支援を実施した事業主を助成する制度です(令和6年4月に助成金名称・支給要件が改正されています)。

具体的には、以下の3種類の支援を実施した場合に助成が受けられます。

  • 再就職支援:職業紹介事業者(人材紹介会社等)に委託して労働者の再就職を実現させる
  • 休暇付与支援:離職予定の労働者が求職活動をするための有給休暇を付与する
  • 職業訓練実施支援:教育訓練施設に委託して再就職に向けた職業訓練を実施する

申請窓口は管轄の都道府県労働局またはハローワークです。電子申請にも対応しています。

対象となる事業主・労働者の要件

対象事業主の要件

この助成金を申請するには、事前に「再就職援助計画」を作成し、管轄ハローワーク所長の認定を受けるか、「求職活動支援基本計画書」を都道府県労働局に提出する必要があります。

主な要件は以下のとおりです。

  • 事業規模の縮小・業種転換・事業所廃止・合併などの理由で離職者を出す事業主であること
  • 離職させる労働者に対して再就職支援を適切に実施する意思があること
  • 労働保険(雇用保険・労災保険)の適用事業主であること

対象労働者の要件

要件 内容
離職の理由 事業規模縮小等による整理解雇・希望退職等、事業主都合による離職であること
再就職の期限 離職から6か月以内(45歳以上は9か月以内)に雇用保険の被保険者として再就職すること
支援の利用 委託先の職業紹介事業者の支援を受けて再就職すること(支援を受けずに自己就職した場合は対象外)
年間上限 支給対象者は1年度・1事業所あたり500人まで

3つの支援形態と支給額

① 再就職支援(職業紹介事業者への委託)

人材紹介会社などの職業紹介事業者に委託して離職予定者の再就職支援を行った場合、委託費用の一定割合が助成されます(令和6年4月1日以降適用)。

区分 中小企業 大企業
通常区分 委託費用 × 1/2 委託費用 × 1/4
特例区分 委託費用 × 2/3 委託費用 × 1/3

※ 特例区分は、再就職先での賃金が離職時の賃金の80%以上かつ5%以上増額されること等の条件を満たした場合に適用されます。

職業紹介事業者が訓練・グループワークを実施した場合は、以下の加算があります。

加算の種類 中小企業(上限) 大企業(上限)
訓練加算(10〜100時間未満) 15万円 10万円
訓練加算(100〜200時間未満) 30万円 20万円
訓練加算(200時間以上) 50万円 30万円
グループワーク加算(3回以上) 1万円 1万円

② 求職活動のための休暇付与支援

離職予定の労働者が求職活動のために有給休暇を取得した場合、1日あたり5,000円(中小企業は8,000円)が助成されます(上限180日分)。

さらに、離職日の翌日から1か月以内に再就職が実現した場合は、1人につき10万円が追加支給されます。スピード感を持った再就職支援に対するボーナスといえます。

③ 職業訓練実施支援(教育訓練施設への委託)

再就職に向けた職業訓練を教育訓練施設等に委託して実施した場合も助成されます。

助成の種類 中小企業 大企業
経費助成(訓練費用) 費用の3/4(時間数別に上限あり) 費用の1/2(時間数別に上限あり)
賃金助成(訓練中の賃金相当) 960円/時間 480円/時間

申請の流れ

  1. 再就職援助計画の作成・認定申請:管轄のハローワークに「再就職援助計画」を提出し、所長の認定を受ける(または「求職活動支援基本計画書」を労働局へ提出)
  2. 職業紹介事業者等との委託契約:委託する職業紹介事業者(厚生労働大臣許可の有料職業紹介事業者)と契約を締結
  3. 再就職支援・訓練の実施:離職予定者に対して再就職支援・訓練等を実施
  4. 再就職の実現:対象労働者が再就職を達成(期限内の再就職が要件)
  5. 支給申請書の提出:管轄の都道府県労働局またはハローワークに支給申請書・添付書類を提出

電子申請にも対応しています。最新の申請様式・支給要領は令和8年4月時点版が厚生労働省ウェブサイトで公開されています。

この助成金を活用するためのポイント

  • 「再就職援助計画」の事前認定が必須です。離職者が出てからではなく、事前に計画を策定してハローワークへ提出してください
  • 委託先は厚生労働大臣の許可を受けた有料職業紹介事業者に限られます。無許可業者への委託は対象外となります
  • 支給対象者の上限は1事業所あたり年間500人です。大規模なリストラの場合は計画的な申請が必要です
  • 特例区分(委託費用の2/3助成)を受けるには、再就職先での賃金が離職時の80%以上かつ5%以上増加するなどの要件があります。要件を満たすよう再就職先の条件交渉も視野に入れましょう
  • 離職前から準備を始めることで、早期再就職の実現が高まります。希望退職募集の検討段階から社労士に相談することをお勧めします

まとめ

項目 内容
対象事業主 事業規模縮小等で離職者を出す事業主(事前に再就職援助計画の認定が必要)
3つの支援形態 ①再就職支援(職業紹介委託)、②休暇付与支援、③職業訓練実施支援
主な助成額 委託費用の1/2〜2/3(中小)、休暇付与は1日8,000円(中小)、早期再就職加算10万円
訓練加算 訓練時間数に応じて最大50万円(中小企業)
申請窓口 管轄の都道府県労働局またはハローワーク(電子申請も可)

早期再就職支援等助成金(再就職支援コース)は、経営上の理由でやむを得ず離職者を出す際に、その社員の再就職をしっかり支援しながら、会社のコスト負担も軽減できる制度です。「リストラ後の社員のケア」という観点からも、ぜひ活用をご検討ください。


⚠️ この記事は一般的な情報提供を目的としています。個別の要件・申請可否については、管轄のハローワーク・都道府県労働局、または弊所(社会保険労務士事務所SR竹田)にお問い合わせください。


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