「せっかく採用した人材がすぐに辞めてしまう」「離職率を下げるために何か制度を整えたいが、費用が心配」――そんなお悩みをお持ちの経営者・人事担当者の方へ。人材確保等支援助成金(雇用管理制度・雇用環境整備助成コース)は、雇用管理制度や機器の導入によって離職率を下げた事業主に支給される助成金です。
今回は、西宮市の社会保険労務士事務所「たけだリフテック社労士事務所」が、この助成金の概要・支給額・申請要件をわかりやすく解説します。
人材確保等支援助成金(雇用管理制度・雇用環境整備助成コース)とは?
この助成金は、雇用保険に加入している事業主が「雇用管理制度」または「業務負担軽減機器等(雇用環境整備)」を新たに導入し、一定期間後に離職率の改善が確認された場合に支給されるものです。
制度の目的は「人材の確保・定着」。採用だけでなく、既存社員を長く活躍させる仕組みづくりに取り組む事業主を国が後押しする制度です。
助成金の種類と支給額
このコースは大きく「雇用管理制度」と「雇用環境整備」の2種類に分かれています。
① 雇用管理制度(制度整備助成)
以下の制度を新たに整備・導入した場合に支給されます。
| 制度の種類 | 支給額 |
|---|---|
| ①諸手当等制度(家族手当・住宅手当など) | 40万円(賃金要件達成時:80万円) |
| ②研修制度 | 40万円(賃金要件達成時:80万円) |
| ③健康づくり制度(定期健康診断以外) | 40万円(賃金要件達成時:80万円) |
| ④メンター制度 | 40万円(賃金要件達成時:80万円) |
| ⑤短時間正社員制度(保育事業主のみ) | 40万円(賃金要件達成時:80万円) |
※ 賃金要件(賃金を3〜7%以上引き上げること)を達成した場合は上限80万円まで支給されます。
② 雇用環境整備(機器等導入助成)
業務負担の軽減につながる機器・設備等を導入した場合、対象経費の1/2〜75/100が支給されます(上限150万円〜225万円)。
| 事業所規模 | 助成率 | 上限額 |
|---|---|---|
| 中小企業 | 3/4(75%) | 225万円 |
| 大企業 | 1/2(50%) | 150万円 |
支給のための3つの要件
この助成金を受けるためには、以下の3つの条件をすべて満たす必要があります。
要件①:雇用管理制度等整備計画の認定を受けること
まず、労働局に「雇用管理制度等整備計画」を提出して認定を受ける必要があります。計画には、どの制度を何のために導入するかを明記します。計画期間は認定を受けた月の翌月から最長で1年間です。
要件②:計画期間内に制度・機器を導入すること
認定を受けた計画に基づき、計画期間内に実際に制度を整備または機器を導入する必要があります。就業規則や賃金規程への明記など、書面での証明も求められます。
要件③:離職率を改善すること(目標達成助成)
制度等の導入だけでなく、計画終了後1年間の離職率が、計画認定前の離職率より改善していることが最終的な支給要件になります。
| 雇用保険被保険者数 | 離職率の目標 |
|---|---|
| 1〜9人 | 計画期間より上回らないこと |
| 10〜29人 | 15%以下かつ計画期間比で低下 |
| 30〜99人 | 12%以下かつ計画期間比で低下 |
| 100〜299人 | 10%以下かつ計画期間比で低下 |
| 300人以上 | 7%以下かつ計画期間比で低下 |
申請の流れ(ステップ別に解説)
- 【STEP1】雇用管理制度等整備計画の作成・提出
導入予定の制度・機器について計画書を作成し、管轄の都道府県労働局に提出します。 - 【STEP2】計画認定を受ける
労働局が計画内容を審査し、認定通知が届きます。 - 【STEP3】計画期間内に制度・機器を導入
認定された計画に従い、実際に制度を就業規則に定め、または機器を導入します。 - 【STEP4】制度整備助成(1回目)の支給申請
計画終了後2か月以内に支給申請を行います。 - 【STEP5】目標達成助成(2回目)の支給申請
計画終了後1年間の離職率を確認し、目標を達成していれば2回目の支給申請を行います。
この助成金のポイント・注意事項
社労士からのアドバイス
- 計画認定前に制度を導入すると対象外になります。必ず計画の認定後に制度を導入しましょう。
- 離職率の計算に使う「雇用保険一般被保険者」の在籍数・退職数を正確に把握しておく必要があります。
- 就業規則や賃金規程の整備が不十分だと不支給になる場合があります。規程の作成・改定は社労士へのご相談をお勧めします。
- 雇用管理制度と雇用環境整備の助成は同時申請も可能です。複数制度を組み合わせることで助成額を増やすことができます。
他の助成金との組み合わせも検討を
人材の定着には、本助成金に加えてキャリアアップ助成金(賃金規定等改定コース)などを組み合わせることで、さらに効果的な制度整備が可能です。
まとめ
人材確保等支援助成金(雇用管理制度・雇用環境整備助成コース)は、採用した人材を長期的に定着させるための制度整備・機器導入費用を国が補助する制度です。中小企業では特に手厚い助成率が設定されており、最大225万円の支援を受けることができます。
ただし、計画認定→制度導入→離職率改善という複数のステップが必要で、書類の準備や計算も複雑です。
西宮市・阪神間で助成金の活用をお考えの事業主様は、たけだリフテック社労士事務所にお気軽にご相談ください。就業規則の整備から助成金申請のサポートまで、ワンストップで対応いたします。
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