キャリアアップ助成金(賞与・退職金制度導入コース)とは
キャリアアップ助成金の「賞与・退職金制度導入コース」は、パートや契約社員などの非正規労働者に対して、賞与(ボーナス)または退職金の制度を新たに設けた事業主に助成金が支給される制度です。厚生労働省が運営しており、非正規労働者の処遇改善と人材定着を後押しすることを目的としています。
中小企業が賞与と退職金の両方を同時に導入した場合は最大56万8,000円を受け取ることができます。どちらか一方だけの導入でも、最大40万円が支給されます。
対象となる事業主・労働者
対象事業主の要件
- 雇用保険の適用事業所であること
- キャリアアップ計画書を作成し、労働局長に提出していること
- すべての有期雇用労働者等を対象に賞与・退職金制度を就業規則または労働協約に明記していること
- 規定に基づいて実際に賞与の支給または退職金の積立を実施していること
対象労働者の要件
- 制度導入日の3か月前から継続して雇用されているパート・契約社員・派遣社員などの有期雇用労働者
- 制度導入後も引き続き雇用保険の被保険者として6か月以上雇用されていること
- 事業主の3親等以内の親族でないこと
支給される助成額
助成額は企業規模によって異なります。
- 中小企業:賞与または退職金のいずれか一方を導入 → 40万円
- 中小企業:賞与と退職金の両方を同時に導入 → 56万8,000円
- 大企業:いずれか一方 → 30万円 / 両方同時 → 42万6,000円
支給は1事業所あたり1回限りです。制度をしっかりと整備したうえで申請しましょう。
申請の流れ
- キャリアアップ計画の作成・提出:制度導入の前日までに、都道府県労働局またはハローワークへ「キャリアアップ計画書」を提出します。
- 就業規則への制度規定:賞与・退職金制度の内容を就業規則または労働協約に明記し、労働者へ周知します。
- 賞与の支給または退職金の積立を実施:賞与は「6か月分相当で5万円以上」、退職金の積立は「1か月あたり3,000円以上」が目安です。
- 6か月間の継続雇用:初回支給または積立開始後、対象労働者を6か月間継続して雇用し、賃金を支払います。
- 支給申請:6か月の賃金支払い完了の翌日から2か月以内に、管轄の都道府県労働局へ支給申請書を提出します。電子申請も利用できます。
注意点・まとめ
- 支給は1事業所あたり1回限りのため、準備を整えてから申請しましょう。
- キャリアアップ計画書は制度導入の前日までの提出が必須です。事後提出は認められません。
- 制度はすべての有期雇用労働者を対象としなければなりません。特定の従業員のみへの適用は要件を満たしません。
- 賞与・退職金制度の導入は従業員の定着率向上や採用力アップにもつながります。助成金を活用しながら魅力ある職場づくりを進めましょう。
制度の詳細や申請手続きについて不明な点がある場合は、社会保険労務士にご相談ください。

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