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【2025年改正】育児・介護休業法が変わりました!子の看護等休暇の拡充・残業免除の対象拡大など7つの改正ポイントを社労士がわかりやすく解説


「育児・介護休業法が改正されたと聞いたけど、うちの会社はちゃんと対応できているだろうか…」

そんな不安を感じている事業主・人事担当者の方も多いのではないでしょうか。

2024年5月に改正された育児・介護休業法は、2025年4月1日2025年10月1日の2段階で施行されました。改正の内容は多岐にわたり、就業規則の変更や社内制度の整備が必要な事業主も少なくありません。

本記事では、改正のポイントを7つにまとめ、事業主が今すぐ取るべき対応を社会保険労務士がわかりやすく解説します。


今回の改正はなぜ行われたのか?

少子化対策と働き方改革の推進を背景に、政府は「仕事と育児・介護の両立支援」をさらに強化する方針を打ち出しました。特に以下の3点が今回の改正の柱となっています。

  • ① 子の年齢に応じた柔軟な働き方を実現するための措置の拡充
  • ② 育児休業の取得状況の公表義務の拡大(次世代育成支援の強化)
  • ③ 介護離職防止のための仕事と介護の両立支援制度の強化

【2025年4月1日施行】改正ポイント①:子の看護等休暇の大幅拡充

今回の改正で最も注目すべき変更点の一つが「子の看護休暇」の拡充です。制度の名称も「子の看護等休暇」に変更されました。

変更前と変更後の比較

項目改正前改正後(2025年4月〜)
対象となる子の年齢小学校就学前(6歳未満)小学校3年生修了(9歳未満)まで
取得できる理由子の病気・けがの看護、予防接種・健康診断上記に加え、学校行事への参加感染症予防に伴う学級閉鎖等の世話も追加
勤続6か月未満の扱い労使協定で取得除外が可能除外規定を廃止(入社直後でも取得可能)
休暇の日数年5日(子が2人以上は年10日)変更なし

事業主が注意すべきポイント:就業規則の「子の看護休暇」に関する条文を見直す必要があります。対象年齢・取得事由・除外規定の記載を改正後の内容に合わせて変更してください。


【2025年4月1日施行】改正ポイント②:所定外労働の制限(残業免除)の対象拡大

育児中の従業員の残業を免除する「所定外労働の制限制度」の対象範囲が大幅に広がりました。

  • 改正前:3歳未満の子を養育する従業員が対象
  • 改正後:小学校就学前(6歳未満)の子を養育する従業員が対象

従業員からこの制度の申出があった場合、事業主は原則として残業(所定外労働)をさせてはなりません。

対象となる従業員が増えることで、シフト管理や業務分担の見直しが必要になる場合があります。特に、お子さんを持つ30〜40代の従業員が多い職場では影響が大きくなる可能性があります。


【2025年4月1日施行】改正ポイント③:テレワーク等の努力義務化

3歳未満の子を養育する従業員で育児休業を取得していない場合、事業主はテレワーク等の措置を講じるよう努める義務(努力義務)が新設されました。

これは罰則のある義務ではありませんが、従業員の働きやすい環境づくりに向けた事業主の姿勢が問われます。テレワーク導入を検討していない企業でも、どのような対応ができるか改めて考えるよい機会と言えるでしょう。


【2025年4月1日施行】改正ポイント④:育休取得率の公表義務が中規模企業にも拡大

男性の育児休業取得率の公表義務が、これまでの「従業員1,000人超」から「従業員300人超」の企業にも拡大されました。

対象企業は毎年1回、以下のいずれかをインターネット等で公表する義務があります。

  • 男性の育児休業等取得率
  • 男性の育児休業等と育児目的休暇の取得率

公表は自社のウェブサイトや厚生労働省が運営する「両立支援のひろば」を通じて行います。公表前事業年度終了後、おおむね3か月以内に公表することが求められます。


【2025年10月1日施行】改正ポイント⑤:柔軟な働き方を実現するための措置の義務化

3歳以上〜小学校就学前の子を養育する従業員に対して、事業主は以下の5つの選択肢のうち2つ以上を選んで実施する義務が新たに課されました。

  1. 始業・終業時刻の変更(時差出勤、フレックスタイム制など)
  2. テレワーク等(在宅勤務・サテライトオフィス勤務。月10日以上かつ時間単位での取得が可能なもの)
  3. 保育施設の設置・運営等の便宜の供与(ベビーシッター費用補助なども含む)
  4. 育児のための養育両立支援休暇の付与(年10日以上・時間単位取得可)
  5. 短時間勤務制度(1日の所定労働時間を原則6時間とする制度を含む)

従業員が申し出れば、必ずこの中から2つ以上の措置を受けられるよう社内制度を整備する必要があります。


【2025年10月1日施行】改正ポイント⑥:個別の意向聴取・配慮の義務化

従業員が妊娠・出産を申し出たとき、または子どもが3歳になるまでの適切な時期に、事業主は仕事と育児の両立に関する個別の意向を聴取し、配慮する義務が生じました。

意向聴取は面談や書面の交付によって行い、その内容に基づいて勤務時間帯・勤務地の変更、業務量の調整、労働条件の見直しなどの配慮を行う必要があります。

形式的な確認で終わらせず、従業員一人ひとりの状況に応じた実質的な対応が求められます。


【介護関連】改正ポイント⑦:仕事と介護の両立支援の強化

育児関連だけでなく、介護関連の制度も改正されています。

  • 介護に直面した従業員への個別の情報提供・意向確認の義務化(2025年4月〜)
  • 介護休暇の取得単位の柔軟化(時間単位での取得が可能に)(2025年4月〜)
  • 所定外労働の制限(残業免除):介護中の従業員も対象(制度の明確化)
  • テレワーク等の措置の努力義務化:介護中の従業員に対してもテレワーク導入を検討することが努力義務に

特に、家族の介護問題は突然訪れることが多いため、早めに社内制度を整備しておくことが重要です。


事業主がやるべき実務対応チェックリスト

改正に対応するために、以下の項目を確認してください。

  • ☑ 就業規則の「子の看護休暇」を「子の看護等休暇」に変更し、対象年齢・取得事由を更新した
  • ☑ 所定外労働の制限制度の対象を「3歳未満」→「小学校就学前」に変更した
  • ☑ 従業員300人超の場合、男性育休取得率の公表義務に対応した
  • ☑ 3歳以上〜就学前の子を持つ従業員向けに「2つ以上の柔軟な働き方措置」を選択・整備した
  • ☑ 妊娠・出産の申出時や子が3歳になる時期に個別意向聴取の仕組みを構築した
  • ☑ 介護に直面した従業員への情報提供・意向確認の流れを整えた

未対応のままだとどうなる?

就業規則を改正後の内容に合わせずにいた場合、以下のリスクが生じます。

  • 労働局による是正指導・公表の対象になる可能性
  • 従業員からの制度利用申出を不当に拒否したとみなされ、損害賠償請求を受けるリスク
  • 採用活動での不利(育児・介護支援が整っていない会社として認知される)

法改正への対応は義務であるだけでなく、従業員が安心して働ける職場環境づくりにもつながります。


まとめ

2024年に改正された育児・介護休業法のポイントをまとめると以下のとおりです。

  • 子の看護等休暇の対象が小学校3年生修了まで拡大、取得事由も増加(2025年4月〜)
  • 残業免除の対象が3歳未満→小学校就学前に拡大(2025年4月〜)
  • テレワーク等の努力義務・育休取得率の公表義務拡大(2025年4月〜)
  • 3歳以上就学前の子を持つ従業員への2措置以上の選択義務化(2025年10月〜)
  • 個別の意向聴取・配慮の義務化(2025年10月〜)
  • 介護関連の制度も大幅に強化(2025年4月〜)

就業規則の見直しや社内制度の整備に不安がある場合は、ぜひ専門家である社会保険労務士にご相談ください。当事務所では、兵庫県西宮市を中心に、就業規則の作成・変更や労務管理のご支援を行っています。お気軽にお問い合わせください。

参考:厚生労働省「育児・介護休業法について」


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